両者の対戦とは思えないじっくりとした序盤戦となっている。対居飛車・振り飛車に関係なく、自陣をコンパクトにまとめてから動く矢内女流名人は自陣全体を使ってのおおらかな駒組。一方、早い動きでペースを掴む里見1級がほとんど初めてとも言える3枚の銀冠。これまでの両者とはどこか違う雰囲気が盤上には漂っている。
飛車を7筋に転回した里見1級に対して、矢内女流名人の△7二飛には「?」の声が出る。角を引いたからには△8四角と上がりそうなところだが、一歩持たれた時に、▲4五歩△同歩▲2五歩の筋が生じる。この筋に端を絡める手もあって、後手にとっては嫌な展開だ。
12時10分、昼食休憩に入った。
消費時間は▲里見1級が68分、△矢内女流名人が61分。
対局は13時に再開される。
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