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両者の終局直後の談話です。里見女流1級「序中盤は悪かったと思いました。勝ちになったと思ったのは▲6四歩(81手目)と垂らしたところです。矢内さんのオーラがすごいので緊張しました」矢内女流名人「 今日の将棋はひどいことになった。でも唯一負けても大丈夫なところ(3番勝負のため)だったので。いつも通りの勝ったり負けたりのひとつです。世代の差とか対決とは特に感じていません。盤に座ってしまえば同じですから」
(インタビューが一通り終わって、感想戦がはじまった) (腕組みし唇をかむ矢内女流名人) (感想戦の途中で里見1級の地元、出雲の西尾理弘市長が激励に訪れた。里見1級と握手をする)
(女流名人に対して堂々の先勝。里見1級) (不本意な内容で初戦を落とした矢内女流名人)
(勝者里見1級の映像を撮るため、カメラマンは矢内女流名人の背後にまわる)
(大勢の報道陣の前でインタビューに答える里見女流1級)
(インタビューを受ける矢内女流名人)
レディースオープントーナメント2006 決勝3番勝負・第1局は16時57分、117手にて先手・里見女流1級の勝ちとなりました。消費時間は矢内名人・3時間、里見1級・2時間55分でした。
第2局は1月25日(木)に東京・将棋会館にて午前10時から行われます。
△5五角と打った局面で、矢内女流名人は残り時間は1分ほど。チェスクロック使用なので、針が落ちたところで3時間の持ち時間を使い切ったことになり、そこから秒読みの1分将棋となります。
里見1級は20分ほど残していました。
矢内女流名人が△5二金と寄った手に控え室でどよめきが起こりました。▲7五桂と着実に指されて、先ほどより▲6三歩成の当たりがきつくなりました。
控え室では△5二金で△3六歩として、6二の飛を捨てて厚みで勝負する順がおもしろいと言われていました。
桂得を果たした里見1級ですが、2五の馬、3四の銀の厚みが大きい、というのが控え室の見解。しかし、実際の優劣は微妙なところで、厚みからどう寄せの体勢に持ち込むかは難しいようです。
そんな中指された△5四歩。控え室から「え~っ」の声が上がりました。▲7一馬(次に▲4四歩の狙い)が予想された中、次いで指されたのは▲6四歩。
この交換の損得がどうなのか、検討が始まりました。
控え室には女流棋士たちが集まってきています。
(検討の盤面を見る中井六段と早水二段) (パソコンのモニターで進行を確認する、中井六段(左)と石橋四段)
里見1級は▲5六銀と引かずに▲2四歩と垂らす。準決勝の村田初段戦でも現れた形で終盤に自信を持つ里見1級らしい手ではあるが、それを後方支援する兵力がなく、矢内名人に△6九馬と潜り込まれた。
こうなると6筋の金、銀が重く、里見陣の薄さが目立つ。控え室では居飛車持ちの声が多くなって来た。お互いに持ち時間はほとんどなく、時間との戦いも始まる。
鈴木八段、片上五段、戸辺四段、佐藤天四段ら検討陣は▲4六飛と回る筋の検討が進められている。
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