第1図は28手目△2五歩の局面。実戦は▲5八金右△3五歩▲4五銀△3三銀▲2七歩…と進みましたが、振り飛車満足の展開になりました。
第1図で▲7七角△5五角▲6六歩△3五銀▲2五銀△4六銀▲4八金△3五銀▲5六歩△4四角▲2四歩(参考図)の手順のように、先手としては2筋は頑張る必要があったようです。
第2図は52手目△4四飛の局面。矢内女流名人はここで▲6五歩と突き出しましたが、▲4八飛と辛抱して、千日手やむなしの態度が良かったようです。後手も打開するのは大変。
「模様は悪くないが、実際の指し手は難しい」と石橋女流四段。
実戦の▲6五歩以降、いくつか変化はあれど先手が良くなった局面はなかったようです。
感想戦が終わるころ、矢内女流名人はぽつりと「千日手しかなかった」とつぶやいていました。
(銀杏)
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